MAJイベント「地方から見たMAJ/最新技術の可能性と課題」
久々に大規模な交流会を開催しました!
今回のテーマは2本立て。
第一部は、義肢装具に関連しそうな最新技術の可能性と課題に関する講演。
当事者の視点からMAJ理事の今井剛が発表、またMAJ内に新設したAgency Lab.の小笠原佑樹が講師を務めました!
パネラーには熊本から(株)徳田義肢製作所の徳田和彦氏と岐阜から(株)今仙技術研究所の今井大樹氏。
これからの義肢装具業界を牽引していく若手POさんをお迎えしました。
FreeWillは、1999年1月に発足した社員参加型の支援組織で、リコーを含むグループ会社10社の社員が任意で会員となり、活動に参加しています。
会員は給与と賞与の端数を拠出し、集まった資金を社会課題の解決のために活動しているNPO等の支援や会員の社会貢献活動に役立てています。定期的に行なっている寄付活動では、会員による推薦と会員代表により構成する運営委員会での審議に基づいて支援先を決定しています。
こちらにご支援いただき、地方のパネラーをお招きし、DMM.make AKIBAの素敵な会場をお借りすることができました。ありがとうございました。
ダイジェスト版 動画です。
プログラム
挨拶と諸注意 倉澤奈津子(MAJ理事)イントロ 近藤玄大 (MAJカタリスト)【第1部】「最新技術の可能性と課題」
今井剛 (MAJ会員/先天性前腕欠損当事者)小笠原佑樹 (MAJ AgencyLab.エンジニア)パネルディスカッション
今井剛 / 小笠原佑樹 / 近藤玄大休 憩 施設見学持込みデモンストレーション【第2部】「地方から見たMission ARM Japan」
徳田和彦 (株式会社徳田義肢製作所)今井大樹 (株式会社今仙技術研究所)パネルディスカッション
徳田和彦 / 今井大樹 / 近藤玄大交流会
D J (PO・ENDO)施設見学持込みデモンストレーション(塗り絵・YKK片手ファスナー)記念撮影
ご挨拶、イントロ:MAJの設立や活動の紹介など
「最新技術の可能性と課題」
*今井 剛 (MAJ 会員・現在理事/先天性前腕欠損当事者
先天性前腕欠損の今井氏はHbに興味を持ちMAJに参加。現在はFinch(国立リハビリテーションセンター研究所とダイヤ工業と開発した対向3指の電動義手)のユーザーとしてフィードバックや開発にも参加している。GICでの普及活動のプロジェクトとして進めた3Dスキャンと3Dプリンターを利用したソケット製作も報告してくれた。それに伴い、義手開発プロセス「ユーザー目線」として当事者の真のニーズがどこにあるのか、今までとは一風変わった手法で取り組んだMAJの事例を報告してくれた。当事者の今井氏とエンジニアの竹腰美夏が共同開発した「ボディーイメージでの腕」の長さの義手はHaptic Design Award Exhibitionで佳作入賞し現在も開発を進めている。3Dプリンターなどの新しい技術によってさまざまな義手が研究開発されているが、今井氏は「義手の使い方が今ユーザーに託されてきているのではないかと」話す。技術の進化のスピードに合わせ我々ユーザー自身が何をしたいのか、どういうことを求めているのかを認識して、エンジニアと協力しながら進めていかなければならないことだと締めくくった。
海外からオープンソースでのHbの製作報告も続々と届いていて、ポーランドでの小児サイズが作られたことを、Hbの開発を近藤玄大が報告したことに付随して、Hbの開発を近藤玄大と進めているMAJ Agency Labの小笠原佑樹は基板の小型化を進めていると報告。小児サイズの完成や通常サイズの空いたスペースの活用で入力ポートを増やし複雑な操作がカスタマイズできることも可能だという。小型化について、3Dプリント部材のデータの縮小や修正は容易だが、実のところ機械部品、基板の小型化は大変な作業になると話してくれた。(7月末には小児サイズは完成。現在動作確認中)
パネルディスカッション
休憩時の交流タイムの様子です!
「地方から見たMission ARM Japan」
パネルディスカッション
遠方からご参加いただいたり、「チーム茨城」が結成されるほど茨城県民参加率が高かったり、ものづくりの観点から上肢障害を考える活動に興味をお持ちいただいてのご参加など、大きめのイベントならではの交流もさせていただきました。
ご参加いただきました皆様、有り難うございました。
西武学園の義肢装具学科の学生さんも含め、総勢25名のスタッフとともに無事開催することができました。
懇親会の様子も少しだけ・・・